北海道警の不祥事をテーマに多くの作品を世に出した著者。不祥事への対策として道警が打ち出したのは、警察官の定期的な配置換えでした。しかし、その弊害は主人公が赴任した十勝の農村駐在所でも、犯罪の見過ごしという形で表れていました。駐在警官として地域に目を凝らす主人公が見落とされた犯罪を見抜いていく本書は、現職警官にとっても教科書になるのではないでしょうか。
制服捜査 佐々木譲 [新潮文庫] 2012年1月26日 木曜日
東京遂に勝てり!1936年ベルリン至急電 鈴木明 [小学館ライブラリー] 2011年11月29日 火曜日
決断できない日本 ケビン・メア[文春新書] 2011年10月20日 木曜日
シャドウ 尾道秀介 [創元推理文庫] 2011年10月7日 金曜日
『カラスの親指』から尾道文学に触れた私が二冊目に読んだ尾道シリーズの『シャドウ』は、期待を裏切らないというより、見事なまでに騙されたい私に衝撃のラストを与えてくれました。母親を失った少年と、少年を育てる父親の話でありながら、父親は一体、正気なのか狂気なのか分からないままの展開に、最後まで息をのみます。精神障害者をとりまく社会問題を取り上げながら、見事なミステリーに仕上がっています。脱帽の一冊。
















