
都議会の主戦場と言われた経済港湾委員会に入って3年、前線の理事として築地市場問題では立場の違う自民、公明と角を突き合わせてきました。
時には招致する参考人を巡って理事会が止まり、時には食い違う答弁を巡って私の質疑が90分になることもありました。
民主党の立場は一貫して現在地再整備案でした。東京ガスの跡地として汚染された土壌の豊洲よりも、現在の築地市場に再整備するする方が安全であるという主張は従来変わっていません。
その実現のために特別委員会を設置し、専門家らの手によって現在地再整備案まで練り上げたのです。しかし、現在地再整備を実現するには3つの条件が欠かせませんでした。豊洲への移転を進める知事の交代と議会の過半数の維持と市場関係者の合意です。
これは、僕らの体たらくと言われるでしょうが、昨年の知事選挙では震災もあって、石原知事の再選をあっさり許してしまいましたし、同時に花輪都議の裏切りを見抜けず、都議会の逆転を許す虎の子の1議席を失いました。
2条件が欠けた段階で、豊洲移転を進める知事と自公勢力に抵抗する僕らの力は大いに削がれ、発言権はあるものの、決定権を失いました。
そうした状況を最も切実に分析していたのが、仲卸団体の東卸の皆さんです。市場関係団体の中でも最後まで移転に慎重姿勢だった東卸の執行部も今年2月、現在地再整備は困難と判断し、豊洲移転への協議を東京都と合意したのです。
現在地再整備に向けての3条件全てを失った民主党は、それでも現在地再整備に拘り豊洲移転を認めないとする意見と、築地の賑わいとブランドを守るために豊洲移転を容認する代わりに築地に賑わい施設を造らせるべきだとの意見などが出ました。
こうした意見の集約をはかるため、採決の前夜には深夜に及ぶシビアな議論になりました。都議会民主党が発足して以来の激論だったかもしれません。出した結論は苦渋の判断でした。
最後まで納得できなかった仲間もいましたが、このことはマニフェストの策定方法や会派内合意形成の在り方といった、少し遡った問題の提起に繋がったと思います。今回の一件で、より民主党が信頼され、強くなるためには、民主党が民主党らしいマニフェストの扱い方と合意形成の在り方を議論する必要があるように痛感しました。
そのことを強く感じた市場問題でした。
ご心配をおかけした皆様にはお詫びを申し上げ、僕らが信頼されるように、徹底した説明責任を果たして行くことをお約束します。
苦渋の市場問題 2012年4月4日 水曜日
東京の顔、江戸城 2012年3月31日 土曜日

「コンクリートでもいいから、作ったらいい」
江戸城再建を提案した民主党の質問に対し、知事はこれを歓迎する答弁を出しました。
一方で、知事もその課題は「資金集め」にあると指摘し、「民主党の皆さんも資金集めに努力してくれ」と注文を付けました。
江戸城再建を目指すNPOによれば、詳細な設計はこれからということで、総工費の見積もりも明らかにしていません。しかし、どんなに安く見積もっても100億円は下回らないとあって、この資金集めこそ最大の課題になりそうです。しかし、できれば歴史的な東京のシンボルになる江戸城の再建にかかる費用としていくらなら高いのかを真剣に考える必要があるのではないでしょうか。
北京には紫禁城があり、ソウルでは焼失した南天門の修復作業が進んでいます。ベルリンでは2020年の完成を目指し、ベルリン宮殿の再建を目指しています。
私はよく、故森稔会長の「都市の磁力」という言葉を引用して、磁力のある都市づくりを提唱していますが、こうした歴史的なモニュメントこそ、訪れた外国人客を惹きつけてやまない磁力になると確信しています。
ちなみに、パークの磁力を高めるために世界一の努力を惜しまない東京ディズニーシーに出来た「タワー・オブ・テラー」の建設には220億円もの巨費が投じられ、入場料が高くなりましたが、入場者は減へるどころか、新しいアトラクションの登場を評価しています。
パークの顔どころか、東京の顔になる江戸城です。一度、二度の質問で、すぐにどうなるものでもありませんが、議会で発信し続けることで、話題を絶やさず、話題の血圧をあげることができそうですので、引き続き、課題の整理を行って行きたいと思います。
提案、江戸城再建 2012年3月24日 土曜日

予算委員会の終盤戦として、26日に締めくくり総括質疑というのがあります。
民主党からは会派を代表して酒井大史政調会長がバッターに立ち、130分間の質疑を行います。130分の質問となると、質問の原稿だけで卒業論文並みのボリュームですから、一人で作りようもなく、僕ら政調会のメンバーが分担して質問作りに励むことになるのですが、今回の予算委員会で想像以上の知事答弁が連発していることから、私からは一本踏み込んだ質問を準備させてもらいました。
江戸城の再建です。かつて、皇居の北の丸公園となっている場所には高さ60mを誇る江戸城の本丸がそびえていましたが、火事で消失して以来、今は石垣の跡だけが残るのみです。
壮大な取り組みにも思える江戸城再建への胎動が始まったのは6年前のことでした。東京観光財団の前身の団体の理事長を務めた小竹氏が観光資源としての江戸城の価値に注目し、NPO法人を立ち上げたのが事の始まりです。
小竹氏らは史跡を尋ね、専門家を集めて江戸城の復元を試みてきた結果、一昨年の六月、都立図書館から奇跡的に発見された一枚の江戸城の図面から復元図の作製に成功しました。復元された江戸城は熊本城を思わせるシックな装いで、内装も派手さを嫌った日本らしいものに整っていました。
江戸城再建にはコストや用地の許認可など、越えなくてはならないハードルがいくつもありますが、人口が減少し、マーケット価値が年々減退する東京にとって、多くの外国人客を惹きつける絶好の観光資源になる江戸城はコストを十分回収できる歴史文化財になると確信しています。
また、統一感なき東京の街づくりに対しても江戸情緒の新風を吹き込めるのではないかと期待しています。
東京のまちづくりのコンセプトを示すことにもなる江戸城の再建が、僕らの質問を通じて現実のものとなるように、月曜日の知事の答弁に期待したいと思います。
予算委員会の醍醐味 2012年3月21日 水曜日

予算委員会の質疑を控えた議員同志でよく話題になるのが、知事の反応です。
入念な擦り合わせをした上での役人との質疑とは違い、知事との一問一答は、知事の感性に響けば、予想外の答弁を引き出せるとあって、その反応に期待が集まります。
役所が用意した原稿に目を落としつつも、新しいエピソードを持ち出して答弁してくれれば合格。原稿に目もくれずに、提案を丸呑みしてくれればエクセレント。
「何を言いたいんだかわかりませんな」と言われれば、質問者は落胆を隠せません。
そういう意味で、今回興味深かったのは、仲間の尾崎大介議員の児童虐待についての質疑に対する石原知事の答弁です。
普段、児童虐待についてのコメントを知事から聞かない分だけ、その答弁には注目が集まっていましたが、「大変いい質問を頂きました」と切り出して、都としても出来る限りの支援をして行くと結んだあたりは、知事の琴線に触れる質問だったと断言できます。
普段、アウトローな雰囲気を醸し出す尾崎議員だけに、抵抗できない子供の絶望的な運命を代弁した質問に知事も臨場感を持った様に思えました。
質問力とは、中身の良し悪しではなく、質問にかける想いの強さ、感情力ではないかと思わせる質問でしたし、答弁力とは、中身の良し悪しではなく、質問に反応する感情力ではないかと思わせる答弁でした。
翻って、知事抜きの委員会質疑では、こうした感情の力が何ら反映されることなく、前例と秩序ばかりが重んじられる台本の読み合わせになっていることが何とも哀れで、無機質なものに成り下がっていると思います。
知事の感情力によって、この予算委員会でも色々気づかせて頂いたことが何よりの収穫でした。やっぱり予算委員会の醍醐味はあるなあ。
難しい問題ですな 2012年3月17日 土曜日

一昨日、予算委員会の質疑が終わりました。フルマラソンを走破するほどの疲れを感じたのは、やっぱり予算委員会特有の雰囲気でしょう。
知事を筆頭に全局の局長が居並ぶなかで質疑するのは、並の緊張感ではありません。質問の質が百人の大人から吟味されているからでしょうか。
そんななか、オリンピック招致について知事の見解を伺いました。オリンピックには未だ都民の関心が高まりません。それは理念が見えないからでしょう。そこで私は2020年までに街をどのように変えるのか、その将来ビジョンを示して欲しいと言ったところ、知事は原稿も持たずに「うーん」と唸った後に「これは難しい質問ですな」と切り出しました。
つまり、東京のように成熟した都市が、「街を変える」と言っても容易ではなく、さりとてコンクリートジャングルのままでいいものでもない。さて、困ったもんだと言いたげでした。
結びには、「まあ、お答えになったかわかりませんがね」と苦笑して見せたあたり、本当に難しいテーマなんだろうと思います。
それでも、思い入れがある私は日本橋の船着場を作った三井不動産の開発を引き合いに、「三井は街の将来ビジョンをCGにして近隣住民に披露することで理解を広めました。その理念は伝統ある街に息づ江戸風情でありました。私は、このオリンピック招致を通じて、知事が開発のキーワードを明確に打ち出し、東京の開発に一つの理念を与えるべきだと思うのですよ」と、まあ、分かったようなことを申し上げたわけです。
このところずっと考えていたことを案外、硬くもならずに予算委員会で言えたことは、自分でも驚きますが、言えた分だけ、なんだかスッキリして、身が軽くなりました。ランナーズハイといやつでしょうか。
しばらく忙殺されて書き込めなかったので、これからは予算委員会の質疑を詳報したいと思います。













